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2024.06.10 2024年度版にページ更新
2024.08.01 8月~10月の電気・ガス料金補助再開について内容修正
【電気・ガス料金補助の再開(酷暑乗り切り緊急支援)について】
2024年6月、政府による電気・ガス料金補助の再開が発表されました。
■期間:8月から10月の使用分まで(3か月間延長)
■値引き単価:【電気(低圧)】8・9月使用分/1kWhあたり4.0円、10月使用分/1kWhあたり2.5円
11月使用分以降の補助については未定です。
原油価格の高騰や円安の影響で、電気代が大幅に上がっています。
中国電力管内でも、昨年に引き続き24年4月に電気料金単価が値上げされました。
今年はさらに5月に【再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ】、11月に【電気・ガス政府補助終了見込み】が重なり、電気代が上がります。
どの程度金額に影響するのか、中国電力の主な契約コースである「電化Styleコース」と「ファミリータイムプラン1」で見ていきます。
目次
意外と知らない電気料金のしくみ
「電気料金って複雑でよく分からない」という方も多いと思います。
まずは、電気料金のしくみを見てみましょう。
電気料金の内訳は以下に分かれます。(テキストタップで説明に飛びます)
- 電気料金単価
- ┗基本料金
- ┗電力量料金
- 燃料費調整額
- 再生可能エネルギー(再エネ)発電促進賦課金
内容をひとつずつ見てみましょう。
【電気料金単価】
・基本料金:毎月かかる固定料金。
・電力量料金:使った電気の量に応じてかかる料金。電気を多く使うほど金額が上がります。
※【使用電力量(kWh)×電力会社が決めた単価(円/kWh)】で計算。
【燃料費調整額】
「電気を作るための燃料の価格」を電気料金に反映した金額。燃料価格が上がると金額が上がります。
毎月単価が変動。電気を使うほど支払額がアップ。
※【使用電力量(kWh)×燃料費調整単価(円/kWh)】で計算。
【再生可能エネルギー(再エネ)発電促進賦課金】
電力会社が再エネの電力を買い取るための費用を、電気利用者から徴収する国のしくみ。
単価は全国一律で、年に一度金額が見直されます。2023年度は1.40円/kWh、2024年度は3.49円/kWhと約2.5倍に上昇。
電気を使うほど支払額がアップ。
※【使用電力量(kWh)×再エネ賦課金単価(円/kWh)】で計算
※再エネ(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス)由来の電力を買う際には、賦課金はかかりません。
◎政府による電気代・ガス代補助とは?
補助事業は5月末に一旦終了したのち、「酷暑乗り切り緊急支援」として継続が決定。
11月使用分以降の補助については未定です。
■電気・ガス価格激変緩和対策事業(~2024年5月までで終了)
- 2024年4月使用分まで:3.5円/kWhの値引き
- 2024年5月使用分:1.8円/kWhの値引き
■酷暑乗り切り緊急支援(2024年8月~)
2024年8月・9月使用分 | 4.0円/kWhの値引き |
2024年10月使用分 | 2.5円/kWhの値引き |
※電気・低圧の場合
\ 電気代値上げのおさらい /
- ■ 2024年4月
- 電気料金単価(基本料金+電力量料金) 値上げ!
- ■ 2024年5月
- 再エネ賦課金 値上げ!
- ■ 2024年11月
- 政府の電気・ガス代補助 終了見込み!
\ 電気代値上げのおさらい /
- ■ 2024年4月
- 電気料金単価(基本料金+電力量料金) 値上げ!
- ■ 2024年5月
- 再エネ賦課金 値上げ!
- ■ 2024年11月
- 政府の電気・ガス代補助 終了見込み!
※中国電力管内の場合
これが、2024年に電気代が値上がりする理由です。
具体的にどう変わるのか、中国電力の「電化Styleコース」と「ファミリータイムプラン1」を例として試算してみます。
※なお、本記事内の試算例は燃料費調整単価を含んでいません。
2024年、中国電力の電気料金はどのくらい上がるの?
電化Styleコースの場合
電化住宅での代表的な電力メニュー。
電化住宅や、エコキュート等の電気給湯機をご使用されるお宅が加入できるコースです。
▼料金体系(3パターン)
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- 平日朝9時~21時までの「デイタイム」
- 平日21時~朝9時までの「ナイトタイム」
- 休日(時間帯区分なし)の「ホリデータイム」
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2024年4月には、【基本料金値上げ】と【電力量料金値下げ】が行われました。
「え?一部が値下げ?」と思われるかもしれませんね。ひと月の試算例を見てみましょう。
電化Style:月間試算例(500kW使用)
■基本料金+電力量料金
基本料金の値上げにより、若干高くなっていますね。
■再エネ賦課金
月に1,045円、約2.5倍の値上げです。
■電気・ガス政府補助終了
月に500kWご使用の場合、11月以降はひと月約3,000円、年間では約37,000円程度の値上げとなります!
ファミリータイムプラン1の場合
ファミリータイム(プラン1)は、季節と時間帯によって単価が4つに分かれるプランです。
▼料金体系
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- 平日・休日の区分はなし
- 3つの時間帯(デイタイム、ファミリータイム、ナイトタイム)に分かれる
- デイタイムが2つの季節(夏季、その他季)に分かれる
-
こちらも、2024年4月に【基本料金値上げ】と【電力量料金値下げ】が行われました。
ファミリータイムプラン1:月間試算例(500kW使用)
■基本料金+電力量料金
ファミリータイムプラン1でも金額が上昇。基本料金の値上げが大きく影響しています。
以下、再エネ賦課金と政府補助終了による値上げ幅は電化Styleコースと同様です。
■再エネ賦課金
月に1,045円、約2.5倍の値上げです。
■電気・ガス政府補助終了
月に500kWご使用の場合、11月以降はひと月約3,000円、年間では約37,000円程度の値上げとなります!
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上がる電気代、削減のポイントは?
まず、なるべく『電気を買わない』ことです。
電気を買わないようにするためには……
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- 省エネ家電に買い換える
- 冷暖房の設定温度を見直したり、使っていない電化製品の電源を切るなどして節電を心掛ける
- 断熱リフォームを行う
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などが考えられますね。
しかし、正直個人の対策で何とかなる範囲を超えている苦しい状況です。
最も手っ取り早く効果があり、かつガマンしなくて良い選択肢は、「自分で電気をつくって使う」こと!
太陽光発電と蓄電池を使うと、「電気をつくる」→「電気をためて使う」というサイクルを効率的に行えるため、電気の購入量をしっかりと削減することができます。
太陽光発電で作った電気を無駄なく・効率よく使うためには、
- 発電している昼間に電気を使う
- 余った分は売電せず、蓄電池にためて発電しない時間帯に使う
という方法が効果的。
こうして、電気で自給自足する量を増やすほど電気を買う量が減り、しっかりと電気代削減につながるという訳なのです。
「効果が気になる」と思われたら、今がご検討のタイミングかも。
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参考:その他料金メニューの単価の変化
その他の料金メニューも2024年4月に値上げされました。
単価の変化を下記にまとめましたので、参考にしてください。
●規制料金
電力自由化以前から設けられているプラン。料金を改定するためには経済産業大臣の認可が必要です。
●自由料金
電力自由化以降に設けられたプランで、各電力会社が自由に料金改定できます。