■2024.08.05:令和6年度DER補助金・DR補助金について 追記
国内の電力需要は年々増加中…
昨今の国際情勢に加え、円安の影響もあり、電気料金が大幅に値上がりしています。
さらに、リモートワークなど自宅で過ごす時間が増加し、「電気の使用量が増えた」と感じておられる方も多いのではないでしょうか。
これから電気自動車が普及すると、ますます電気の使用量が増えるため、国内での電力不足も懸念されています。
そのため、今後は突然の停電を防ぐために、電力会社からの節電の注意喚起や計画停電などが増えると考えられます。
今回は、今後ますます厳しくなるであろう、日本の電力供給事情を救ってくれるかもしれない「VPP」について、できる限り簡単にまとめてみました。
「VPP」ってなんのこと?
VPPは、電力系統(発電・変電・送電・配電からなる一連の電力システム)に流れる余った電気を、各家庭や企業に設置されたDER(※)に預けるシステムです。
※DERとは「分散型エネルギー源」、つまり家庭や会社に設置された太陽光パネルや蓄電池、電気自動車等を指します。
預けられた電気は、電力系統の電気供給が足りなくなった際に放電をします。
それによって生み出される「調整力」を売り買いすることをVPP(ヴァーチャルパワープラント=仮想発電所)と言います。
ネットワークでつながった各設備を「ひとつの大きな発電所」とみなすシステムなので、「仮想発電所」と言われているんですね。
VPPは、CO2排出量の多い石炭火力を減らすこと(カーボンニュートラル)や、再生可能エネルギーを増やすことを可能にします。
・・・と、できる限り簡単にまとめてみましたが、難しいですね。
こちらの経済産業省の動画では、VPPの内容が分かりやすくまとめられています。
電気が入った大きなプールを想像してみてください。
普段の電力供給では、そのプールに、まず火力発電やメガソーラー、風力発電所などで作った電気をどんと流し込みます。
そして、プールから電気を取り出し、各家庭や会社などに送っているわけです。
一方VPPのネットワーク下においては、各家庭や会社はプールの電気を送られるだけではありません。
自宅・自社の太陽光発電で作った電気の余りをプールに流し込むようになります。
そして、プールが一杯になり溢れそうになったら、他の家庭や施設の「容量が空いている蓄電池」に電気を送ります。
プールから電気が溢れないように、制御者(アグリゲーター)が管理しているのです。
その働きを「調整力」といい、その調整力を「売り買いすること」がVPPのシステムなのです。
▼ VPPとは【調整力の売り買いで電気の供需給を行うシステム】のこと。
※リンククリックでPDFが開きます。
DER補助金・DR補助金
DER補助金について
現在、このDER(VPP)事業は国によって実証実験が行われているところです。
この実証事業に参加することで、DER補助金の交付を受けることが出来ます。(実験と言っても、ご家庭内で特別な操作をする必要はありません)
令和6年度はまだ詳細が発表されていませんが、以下には参考として昨年度の情報を掲載しています。
令和5年度 補助率・補助上限額(家庭用) ※当社取扱い分のみ掲載
※1. 蓄電システム1台あたりの上限金額は60万円。
※2. 初期実効容量は、JEM規格で定義された初期実効容量の内、計算値と計測値の何れか低い方を適用する。
※3. 新規に導入する家庭用蓄電設備に併設するIoT関連機器が(工事費含む)25万円を超える場合は申請不可とする。
【蓄電システムの補助上限額の条件について】
①レジリエンス
故障や自然災害など有事の際のレジリエンス確保の観点から(a)(b)共に満たしている場合。
(a)蓄電システムの早期復旧や原因解明が可能な体制が整えられている。
(b)蓄電システムに異常が見つかった場合に備えて、代替する電池システムの主要部品(電池セル等)を迅速に供給できる拠点が整えられている。
②廃棄物処理法上の広域認定の取得
採用予定の蓄電システムの製造、加工、販売等の事業を行う者が、廃棄物処理法上の広域認定において蓄電池関連製品での認定を取得している。
DR補助金について
DR(Demand Response)補助金は蓄電池の導入に対して交付される国の補助金で、令和6年度も実施されています。
当社で取り扱っているDR補助金の対象メーカーは長州産業、ニチコン、オムロン、Qセルズです。
▼最大補助額の例(長州産業社製品)
- 6.3kWh(一般仕様/特定負荷)⇒最大補助額/220,000円
- 12.7kWh(一般仕様/特定負荷)⇒最大補助額/332,000円
DER補助金を使うには、HEMS(Home Energy Management System・ヘムス)と呼ばれる管理システムを導入することが必須条件となっていますが、DR補助金も同様にHEMSの導入が必須となっています。
ですが、DER補助金ではHEMSも補助対象なのに対して、DR補助金では補助対象外といった違いがあります。
基本的に蓄電池は容量が大きいほど効果が出やすいですが、電気の利用状況や発電量を見て検討しなければムダになってしまいます。
当社ではご自宅に最適なシステムのご提案をしておりますので、詳しくはぜひお問い合わせください。
弊社では、補助金を活用しておトクに太陽光・蓄電池を導入かつ、各ご家庭のライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案しております!
ご相談、発電シミュレーションはもちろん無料です。お気軽にご連絡ください♪